うもと和久[京都府議会議員]うもと和久[京都府議会議員]

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自民党
活動アルバム
〜2022年4月から2023年3月にかけての主な活動
令和4年12月定例会にて
一般質問に登壇!!
令和3年2月定例会にて代表質問に登壇!!
山城地域における河川整備について
[うもと]府南部地域では、この数年豪雨災害による甚大な被害は発生していないものの、全国各地で豪雨災害が激甚化・頻発化している状況を踏まえ、治水安全度の向上に向けた更なる取組が必要と考えるが、山城地域における河川整備に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。国が管理する淀川水系のうち、とりわけ木津川と宇治川の河川整備について、これまでどのように進められ、今後どのように進めていくのか。京都府南部豪雨から10年が経過する中、山城地域における府管理河川の整備について、これまでどのように進められ、今後どのように進めていくのか。
[西脇知事]山城地域の河川整備についてでございます。議員御指摘のとおり、京都府は、これまで数多くの豪雨災害に見舞われており、とりわけ、御指摘の京都府南部豪雨におきましては、宇治市で2名の尊い命が失われるなど、山城地域に大きな傷痕を残しました。
 治水安全度の向上は、山城地域にとって長年の悲願であり、これまで国や京都府が一体となって、治水対策を進めてきたところでございます。
 まず、国が管理する河川における、近年の取組についてでございます。木津川では、河川整備計画に基づき整備を進めてこられました。中でも優先度の高い堤防強化につきましては、対策が必要な区間の約9割で整備が完了されております。
 また、上流部に建設中の川上ダムにつきましては、昨年12月から試験湛水が実施されるなど、来年度の運用開始に向けた最終段階にございます。
 宇治川につきましても、河道掘削や堤防強化などが進められてきましたが、天ケ瀬ダム再開発事業において、今年8月にトンネル式放流設備の運用が開始されたところでございます。
 さらに、昨年8月、国により淀川水系河川整備計画が変更されたことを受け、天ケ瀬ダムの上流部に建設される、大戸川ダムにつきましても、本体工事が実施されることとなり、今年度から本格的な調査・設計が実施されているところでございます。
 また、変更後の計画には、新たに木津川の堤防整備や宇治川の河道掘削なども位置付けられ、今後、これらの改修が進められることにより、更に治水安全度が向上いたします。
 京都府といたしましても、事業が円滑に進められるよう、引き続き関係市町村とも連携し、地元調整などの協力を、国に対して行ってまいりたいと考えております。
 南部豪雨後の京都府における河川整備についてでございます。京都府が管理する河川の沿川地域におきましては、南部豪雨の際、弥陀次郎川での堤防欠壊、古川の溢水などにより、家屋全壊32戸や床上浸水906戸をはじめとする甚大な被害が生じました。
 この豪雨を受け、京都府でも、宇治川圏域河川整備計画を変更したうえで河川整備に取り組み、これまでに弥陀次郎川の天井川切り下げなどが完了しております。
 古川につきましても、今年6月に改修が概ね完成し、南部豪雨と同程度の雨が降った場合においても、床上浸水を回避できることとなりました。
 また、木津川流域では、弥陀次郎川の堤防欠壊を契機として、流域に数多くございます天井川を緊急点検し、集中的な護岸補修などを実施したほか、赤田川樋門の整備、煤谷川における近鉄橋梁までの河川改修なども行いました。
 さらに、木津川の水位上昇時に排水が困難となる小川につきましては、近年、内水被害が頻発していることも踏まえ、令和元年度に木津川市が抜本的な対策に着手されました。
 今年度からは、国、京都府、木津川市が連携して排水施設を整備することとしており、京都府といたしましては、小川の洪水を速やかに木津川へ流下させるための護岸などの整備を進め、来年度の完成を目指してまいります。
 一方、激甚化・頻発化する豪雨災害に対応するためには、「流域治水」の考えのもと、ハード整備のみならず、ソフト対策にも取り組むことが重要であると考えております。
 今後とも、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」などを最大限活用したハード整備を進めますとともに、水位・氾濫予測システムの構築をはじめとする「逃げ遅れゼロ」の実現に向けたソフト対策にも取り組み、府民の皆様が安心・安全に暮らすことができる京都府の実現に努めてまいりたいと考えております。
山城南部地域の発展を支える道路整備について
[うもと]山城地域では、新名神高速道路やJR奈良線の高速化・複線化など、交通インフラ整備が着々と進められ、関西文化学術研究都市への企業・研究施設の立地や城陽市東部丘陵地での大型商業施設・次世代型物流拠点の整備が活発に行われているが、山城南部地域の発展を支える道路整備に関し、所見を伺いたい。
[西脇知事]山城南部地域の発展を支える道路整備についてでございます。
 国道163号につきましては、大阪から三重までの近畿中部を東西に結ぶ幹線道路であり、昨年3月に策定した「京都府域新広域道路交通ビジョン・計画」においても、京都府の将来に必要な広域道路ネットワークを形成する、重要な道路と位置づけております。
 山城南部地域におきましても、関西文化学術研究都市と相楽東部地域を結ぶ東西軸として、通勤・通学等の日常生活を支え、地域の産業と振興になくてはならない道路でございます。
 国管理区間においては、交通量が多く慢性的な渋滞が発生しているほか、交通事故が発生する頻度が高い交差点が複数存在してございます。国において、学研都市連絡道路として、奈良県側の清滝生駒道路とあわせて4車線に拡幅する精華拡幅事業を進めているところでございます。
 直近では、12月12日、昨晩ではございますが、府道奈良精華線をまたぐ高架橋の部分の通行も可能となったところでございまして、令和5年春には、高架橋部分を含む精華町乾谷地区の0.7キロメートルの区間について、完成予定とされております。
 引き続き、地域の課題である慢性的な渋滞の緩和や交通の安全確保に向けて、着実に事業を推進するよう国に対して要望してまいります。
 一方、ご指摘のとおり、京都府管理区間におきましては、法面崩壊や木津川の水位上昇時の路面冠水などにより、度々、通行止めを余儀なくされております。
 また、大型車のすれ違いが困難な幅員狭小区間や線形不良区間が連続している区間があるなど、平常時、災害時を問わず安心・安全に通行できるよう、道路の信頼性を高めていく必要性があると考えております。
 そうしたことから、笠置町有市においては、路面冠水を防止するため、全長1.1kmに渡り、道路の嵩上げを進めております。
 工事にあたりましては、現場が現道と木津川に挟まれており、通行車両に影響を与えない工法が求められるところです。また、木津川の水位が上昇した場合は、工事を中断せざるを得ないなど、厳しい制約がございますが、令和2年度に工事着手し、これまで約200mの区間において河川側の擁壁が完成したところでございます。
 また、令和3年度に着手いたしました、木津川市加茂町銭司から和束町木屋までの幅員狭小区間等を拡幅し線形改良を行う改築事業につきましては、バイパス部分のトンネルや拡幅部分の詳細設計について、地元の方々と合意形成を図りながら進めております。
 現在、山城地域のまちづくりの進展を見据えた道路ネットワークの検討を京都国道事務所と連携して進めているところでございますが、この際、国道163号はネットワークを形成する上で、重要な路線であると考えております。
 今後とも、国道163号の信頼性向上に取り組み、地域の一体性を高め、山城南部地域の安全で活力あるまちづくりを支えてまいります。
恭仁宮跡の活用に向けた整備について
[うもと]恭仁宮跡は、史跡としての価値が極めて高く、史跡の国宝である「特別史跡」への昇格が期待されており、また、府立山城郷土資料館や海住山寺、浄瑠璃寺、岩船寺、和束町の茶畑の景観のほか、恭仁宮の前身となる平城宮跡や春日大社、奈良公園等も近接するなど、歴史・文化の魅力あふれる地域の一角に位置しているが、恭仁宮跡の活用に向けた整備に関し、次の諸点について所見を伺いたい。
[教育長]恭仁宮跡の活用整備についてでございます。
恭仁宮跡は、現在の国の基礎を築いたとも言える全国的にも学術上の価値が特に高い遺跡であることから、「特別史跡」への昇格を目指しているところでございます。
 また、議員御指摘のとおり、大都市圏からのアクセスがよく、周辺には数多くの観光拠点や歴史・文化資源があることから、新しい道路網も活用することで、地域での新たな回遊を生みだす可能性も有しております。
 このため、多くの方にその歴史的価値に触れていただくとともに、地域の魅力を発信できる賑わいある活用整備を目指し、この8月に、府の関係部局や地元木津川市、相楽東部みらいづくりセンター、お茶の京都DMOからなる「恭仁宮活用整備検討協議会」を設置し、活用に向けた検討を開始いたしました。
 現在、協議会では、活用に向けた諸条件の整理と備えるべき機能の方向性について検討を進めているところでございます。
 例えば、恭仁宮の魅力の体験や奈良時代をテーマにした、地域の歴史・文化拠点を繋げる入口として位置付けるとともに、近隣の道の駅や木津川市で計画中の「にぎわい拠点」、城陽市東部丘陵地で建設中のアウトレットモールなど、地域の観光商業拠点とのネットワーク構築、大都市圏からの誘客の仕掛けづくりなど、恭仁宮跡が持つポテンシャルと歴史的価値を踏まえた活用を検討しているところでございます。
 また、恭仁宮跡は、関西文化学術研究都市と豊かな自然に恵まれた相楽東部地域の中間に位置することから、新たな「京都府総合計画」においても「グレーターけいはんな広域連携プロジェクト」に位置付けて、両地域をつなぐ役割を担うこととしております。
 府教育委員会といたしましては、恭仁宮跡が持つ可能性を大いに活用しながら、地元市町村や関係機関とも連携し、地域振興の視点を踏まえた恭仁宮の歴史的価値と地域の魅力を広く発信できる活用整備の検討を進めて参ります。
 次に、恭仁宮の知名度向上の取組についてでございます。恭仁宮はその歴史的価値にも関わらず、約3年間という短命の都であったため、必ずしも知名度が高いとは言えない状況にございます。
 このため、来年3月に京都移転する文化庁や木津川市との共催で、著名な歴史小説作家にも御参加いただき、歴史愛好家や専門家を集めた「恭仁宮フォーラム」を来年2月に京都国際会館で開催し、恭仁宮の学術的価値を広く全国に発信してまいります。
 また、大極殿の実物の出土瓦に触れたり、ミニ瓦作り体験ができる「体験イベント」を木津川市の大規模商業施設で開催するとともに、専門職員による解説会を現地で開催することとしております。
 恭仁宮跡の活用整備を成功させるためには、何よりも恭仁宮の存在を多くの方に知っていただくことが必要でございます。
府教育委員会といたしましては、今後も様々な機会を通じて、知名度を向上させる取組を積極的に展開し、恭仁宮跡の特別史跡昇格と活用整備に向けての気運醸成を図ってまいります。
府議会議員の公務から